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漆マガジンバックナンバー【第七回】
【温床】
ご無沙汰しております。箕輪漆行ホームページ担当の、蓑輪信男と申します。今月は九州方面に出張していまして。4週間ぶりの漆マガジン発行となります。
私は今まで、生漆を黒めたり、漆と顔料を練り合わせたりと、会社の工場内の仕事だけをしてきましたが、今回初めて出張に出てお客様と実際に会い、話せる機会に恵まれました。おかげさまで今の漆業界の現状を少しだけ知る事が出来ました。仏壇業界、漆器業界、漆芸業界、色々な方とお会いし、お話を聞かせていただきました。
漆の話になりますと、皆さん厳しいと口を揃えて言われました。というのも漆器離れ、仏壇離れ、が切実になってきており、昨今の不況も重なって消費が滞っているというのです。
最高の天然塗料であり、日本が世界に誇れる漆がどんどん衰退し、無くなり、使われなくなっている。今の日本の家庭ではほとんど漆器が使われていないのです。しかし逆に言えば、漆器を使っている人が少ないという事は、漆器がまだまだ今の日本家庭に入り込む余地があるという事ではないでしょうか?殺菌性、抗菌性に優れ、堅牢で耐久性に優れる漆の素晴らしさが、ふとしたきっかけで広まり、漆器ブームが起きる。そんな温床がすでに出来上がっているのかもしれません。
なお、第五回の漆マガジンにおいて、私が漆を舐めた件について
その後、大丈夫でしたか?等々、私を気遣ってくれるメールを頂きましたが
1〜2日間、舌をヤケドしたような感覚が続いただけで
特に問題なかった事を付け加えておきます。
ですが、けしてマネしないようにお願い申し上げます。
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